電磁波の伝播と光速とはなにか

シェアする

マクスウェルの方程式から、電磁場の伝播速度(真空中の光の速度)は次の関係で与えられます。

 

 

f:id:BNB:20190421222320g:plain

 

電磁波の速度を表わす定数 c が光速に一致するという事実により、マクスウェルは光が電磁波の一種であると予言していました。

(この式は真空中の光の速度は定数である真空中の透磁率と誘電率から決定されることから、真空中の光の速度も定数である)

ヘルツによってそれが実証された当時は、電磁波が存在することは、電磁波を伝達する媒体であるエーテルが存在しなければならないとする考えかたがあり、エーテルの存在が証明されたと理解されたのですが、マイケルソン・モーリの実験、 その後の、ローレンツによる慣性系(一定の速度で移動する空間)においても光の速度は変わらないことが示されると、この式が示している光速が不変であることが事実であると認めざるを得なくなり、これをきっかけにして20世紀最大の物理学上の発見であるアインシュタインの特殊相対性理論へと大きく発展していくのです。