誘電率について解説

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誘電率(permittivity)

  電界は真空中では電界を伝える働きがあり、物質中では電界を伝える役割の他に、電荷の移動や電気双極子を回転させるなどの働きをします。これらの働きを定量的にしたのが誘電率です。従って、誘電率は物質(真空を含む)に固有の値ですが、周波数や温度などで変化します。

誘電率の定義はマクスウェルの方程式の第1式で定義されています。
E は電界(単位は V/m)、ρ は電荷密度、e0 (≒ 8.854 pF/m)は真空の誘電率です。

 

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真空の誘電率は光の速度と透磁率から、次の式で定義されています。

 

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 比誘電率

比誘電率(relative permittivity dielectric constant)
 平行板コンデンサの平板間に誘電体(絶縁体)を挿入すると、電圧計は電池の電圧V(V)よりもかなり低い電圧V’(V)になります。平板間に蓄積されている電荷は同じですから、k = V/V’だけ単位電圧あたりの電荷の蓄積量が増加したことになり、静電容量はk倍に増加した下ことになります。このkを比誘電率といいます。
平板間に誘電体を挿入した場合の静電容量C(F)は

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